行間を読めない若者に愕然とした話。

おはこんばんちは。

 

アロスケです。

久しぶりにブログを書きます。

 

さて、

 

最近の若い世代は

NETFLIXなんかで映画やドラマを見るときは

2倍速とかで見るらしい。

 

なんでも

映画館で2時間座って観るのも続かないそうだ。

 

「そういった若者の鑑賞スタイルに合わせて

ドラマなどの作品作りをしていかなきゃいけなくなるかも」

と、映像監督がインタビューで語っていた記事も見かけた。

 

なんだろうね。

 

情報がありふれている現代社会で、

娯楽を楽しむ時すら効率を考えなければならないほど

今の若い人は時間にも心にも余裕がないのだろうか。

 

効率重視。

結果重視。

 

面倒なことはしたくない。

 

結果さえ出せば何をしてもいい。

 

そんな考えの人が増えた気がします。

 

私はかねてから

「無駄の中にこそ楽しみがある」

と考えています。

 

例えば、野球の試合は

2〜3時間かかることがザラだよね。

 

試合を見ていなくてもスポーツ番組なんかを見ると

大抵は試合のハイライトとともに

映像を流してくれるからそれなりに楽しめるけど、

やっぱりリアルタイムのライブ感は楽しめない。

 

スポーツニュースのダイジェスト映像すら見ずに、

ネットで試合結果だけテキストで見たら、

もうスポーツの楽しみは感じることはできない。

 

例えば推理小説

 

犯人を突き止めるタイプの話だったら

犯人をバラされることほど恐ろしいことはない。

犯人を推理する楽しみがなくなるからね。

 

刑事コロンボ古畑任三郎

犯人をどう追い詰めていくかがドラマの楽しみだから

物語のタイプが違うけど。

 

で、話を戻すと、

効率を重視しすぎて無駄な経験を積まないと、

他人とのコミュニケーションに支障をきたしかねないんですね。

 

 

先日私が体験した話をひとつ。

 

私の職場は大学なので、

学生と先生のやりとりをよく見ます。

 

この間私が校内を歩いていると、

教室の中から何かしら先生が叱っている声が聞こえてきました。

 

最近の大学は学生に甘いので、

先生が学生を叱っている場面に出くわすのが珍しい。

 

だから、ちょっと興味本位で様子を伺ってみました。

 

どうやら、講義中に寝ている学生が多かったことを叱っているようだ。

 

「君たちが寝ていた間、

大事なことを話していたけど、

君たちは分かったのか?

〇〇をするには

どうしたらいいか?」

 

と先生が言うと、学生たちは

 

「□□すればいいです。」

 

と◯◯についての答えを言い出した。

 

そのやりとりを聞いていて私は唖然としたよ。

 

先生は◯◯について学生に問いただしていました。

で、それの正解を学生はちゃんと答えました。

 

そう、文面上はなんら問題ないんです。

先生の問いに対してちゃんと正解を答えたんだから。

 

でも、先生の言いたいのは

◯◯について理解していたか否か

じゃないんですよ。

 

講義中に寝ている”姿勢”を叱っているんです。

 

心の緩み、礼儀をわきまえない姿勢を

嘆いているんです。

 

〇〇について答えられるかどうかは

どうでもいいんですよ。

 

それを、叱られている学生たちは分かっていない。

わからないから文面の質問通りに平気で

「□□ですよ」

と言ってしまう。

 

そこには

 

「答えがわかれば、

講義中に寝ていてもいいでしょ?」

 

という、結果さえ出せば何をしても良いと言う

考えが見え隠れします。

 

そして、先生の言葉の裏に隠された真意を読み取れない。

「行間」が読めないんですね。

 

これは、効率重視、結果重視の弊害だと思います。

 

人は言葉だけでコミュニケーションを

とっているわけではありません。

 

その話題の前後のシチュエーションだったり、

話をしている人の表情だったり、

言葉の抑揚だったり・・・。

 

いろんな情報を勘案しながらコミュニケーションをとっています。

 

これって、経験していかなきゃ身につかないんですよ。

 

効率ばかり追い求めていると

こういう部分は面倒くさいものでしょう。

 

でも、人とコミュニケーションをとっていくには必要なことですよね。

人格の完成には人とのコミュニケーションは必要不可欠です。

 

このブログを読んでいる方で

 

実力さえあれば、

結果さえ出せば

多少の問題があっても評価される。

 

と思っている方がいたら

それは大きな間違いです。

 

仕事で結果を出せば、ある程度は

組織の中で出世していけるでしょうが、

リーダーとして上に立つことはできません。

 

人格に秀でた人が他者から信頼を勝ち取り、

重要な仕事も任せられます。

 

自分のことしか考えない、

他人の気持ちを慮れない人には

重要な仕事を任せられないんですよ。

 

一見、無駄なことの積み重ねの中で

人は磨かれて成長していきます。

 

最近の学生は勉強はできるけど、

精神的に幼い子が多いな。

と言う印象がありましたが、

効率重視で面倒なことを避けてきたために

人格が磨かれていないのでしょう。

 

もし、学生でこの記事を読んでいる方がいたら、

面倒なことから逃げないでください。

 

効率を求めるのもケースバイケースです。

 

特に成功をしたいと強く願っている方。

効率を求める前に、面倒さを楽しみましょう。

 

人生がもっともっと深まっていきますよ。